古い急な石段の途中で、蒼空を背に狛犬が言った。
「コノ石段ヲノボリ、社ノ神ヘ参ラレヨ」 「ヒトツヒトツシッカリノボリ、参ラレヨ」 不意に遭遇する言霊はときに、想像を超える力を持つ。 異郷の神の言伝もまた然り。 ふたつでひとつの魂は驚き迷いながらも静かに、そして確実に 石段を登ってゆく。
by illustrator-shiro
| 2007-06-14 08:38
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